「あれ、なんか遅いな」と思ったことはありませんか
iPhoneでリンクをタップしてから、ページが出てくるまで。ほんの少しだけ「間」があると感じたことはないでしょうか。
パソコンだとすぐ出るのに。Androidのスマホだとすぐ出るのに。iPhoneだけ、なぜか一拍おいてから動き出す。
気のせいではありませんでした。調べてみたら、はっきりした理由がありました。
犯人は「詐欺Webサイトの警告」という機能
Safariには、あぶないサイトからあなたを守ってくれる機能がついています。名前を「詐欺Webサイトの警告」といいます。
にせものの銀行サイトや、パスワードを盗もうとするサイトを開こうとしたとき、赤い画面を出して止めてくれる。とてもありがたい機能です。
ただ、この機能の動き方に、遅さの秘密がありました。
Safariは「先に聞いてから、あとで読む」
リンクをタップしたとき、Safariの中ではこんなことが起きています。
- あなたがリンクをタップする
- 「このページ、あぶなくないですか?」と外のサーバーに聞きに行き、返事を待つ
- 「大丈夫です」と返事が来る
- やっとページを読みに行く
- ページが表示される
大事なのは、詐欺サイトチェックの返事が来るまで、ページの読み込みが始まらないということです。
ページそのものは0.2秒ほどで読み込めるのに、その前の「聞いて待つ」だけで0.4秒ほど使ってしまう。合わせて0.6秒ほどです。
さらに、パケ詰まりや人の多い場所など、ネットが混んでいるときは、この「聞きに行く」こと自体がもたつきます。そうなると待ち時間はもっと伸びます。
いちばんつらいのは「ページごとに毎回」なところ
「一度聞いたら、しばらく覚えていてくれるんじゃないの?」
そのとおりです。ちゃんと覚えていてくれます。でも、覚えるのはページごとなのです。サイト単位ではありません。1ページ1ページ、別々に覚えます。
つまり、同じサイトの中を歩きまわっていても、はじめて開くページでは、そのつど聞きに行きます。
- 日経平均チャートをタップ → 待つ → チャートのページを読み込み始める
- そのページの中の「画像投稿」をタップ → また待つ → 画像生成が始まる
- ドル円チャートをタップ → またまた待つ → チャートを読み込み始める
- そのページの中の「画像投稿」をタップ → またまたまた待つ → 画像生成が始まる
たった4回タップしただけで、4回とも待たされています。
ふつうにスマホを使っていれば、1日に何十ページも開きます。そのたびに、この待ち時間が少しずつ積み上がっていたわけです。
しかも、覚えていてくれる時間は意外と短い
一度開いたページなら、すぐにもう一度開けば速いです。覚えてくれているからです。
でも、しばらく時間がたつと忘れてしまいます。数十分ほどでまた待つようになります。
朝に見たページを、お昼にもう一度開く。それだけで、また最初から待たされるということです。
じゃあ、どうすればいいの?
ステップ1:本当にこれが原因か、確かめてみる
「設定」→「アプリ」→「Safari」→「詐欺Webサイトの警告」をオフにします。
そのうえで、まだ一度も開いたことのないページを開いてみてください。あの「間」が消えたら、原因はこれで確定です。
ステップ2:確かめたら、必ずオンに戻してください
この設定をオフにするのは、原因を確かめるための一時的な手段です。オフにしたまま使い続けることは、おすすめしません。
とくに、ネット銀行や証券会社を使っている人は、絶対に戻してください。にせものの銀行サイトは本物そっくりに作られていて、見た目だけで見分けるのは大人でもとてもむずかしいです。
0.4秒の速さのために、その盾を外してしまうのは、どう考えても割に合いません。
おすすめの方法:ブラウザを変える
守りを捨てずに速くする方法があります。Chrome(クローム)というブラウザを使うことです。
Chromeは詐欺サイトのチェックを同時並行でやるので、待ち時間が表に出てきません。
守りはそのまま。速さだけ手に入ります。
やり方
- App Storeで「Chrome」をダウンロードする
- 「設定」→「アプリ」→「Chrome」→「デフォルトのブラウザApp」でChromeを選ぶ
これで、メールやLINEやXのリンクをタップしたときに、Chromeで開くようになります。
Chromeの安全チェックは、Chromeを開いて「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「セーフブラウジング」で確認できます。ここはオフにしないでおきましょう。
ホーム画面に追加したアイコンについて
ホーム画面に追加した、Webサイトのアイコンがありますよね。アプリみたいに見えるやつです。
あれも中身はSafariのしくみで動いています。なので、「詐欺Webサイトの警告」をオフにすると、あのアイコンから開くページも、いっしょに速くなります。
ただし、残念なお知らせがあります。
Chromeをデフォルトのブラウザにしても、ホーム画面のアイコンは、これまでどおりSafariのしくみで開きます。
つまり、ホーム画面のアイコンだけは、Chromeに変えても速くなりません。ここは今のところ、どうにもならない部分です。
よく使うサイトは、ホーム画面のアイコンからではなく、Chromeのブックマークから開く。そうすれば、この問題を避けられます。